オールウェイズ・カミングホーム 上下巻 初版所有せざる人々 再販始まりの場所 初版言葉は 沈黙に光は 闇に生は 死の中にこそあるものなれ飛翔せる鷹の虚空にこそ輝けるが如くにエアの創造よりゲド戦記のルグィンさんです。初めて読んでから幾星霜何千回この呪文を唱えた事でしょう。だからと言って少しはマシな人間になれたかと言えば、全くそんな事はありません。全てにおいて駄目なワタシ。でも年がら年中この呪文を唱えていない自分なんて全然想像つかないですね。ですからルさんのサンリオのオルニシアからハヤカワのロカノンまで、大概読みました。で、ある日ふと、気が付きました。ワタシはなんで、こんなゲドとは似ても似つかない、善良で誠実で無力な主人公たちの苦難の旅を読み続けているのであろう。魔法の力があれば、1ページで終わる話ばかりだぞ。非暴力の正義無欲無力の本当の愛自然の中に完全に調和した人間社会ルさんはスッペラディストピアになんぞに決して逃避せず、挑み続けたのでした。2018.1 逝去。善良な、恐ろしいまでの執念でした。もう一つ呪文を紹介しましょう。ジョゼフ・キャンベル神話の力から、チーフ・シアトルから合衆国大統領へ、貴方は土地を買いたいと言う。わたしには、解らない。貴方たちはどうやって、空を買ったり売ったりできるのか。土地も同じだ。その考えは我々には全く奇妙だ。もし我々が大気の煌めきを失い、水の輝きを失った時、其れを金で買い戻すことが出来るとでも言うのか。この大地のどの一部もわたしの部族の神聖な一部だ。緑光る松葉の全て、砂浜の欠片全て、暗い森を漂う霧も、牧草地に羽音を唸らせる虫も、あらゆるものがわたしの部族の尊い記憶と深く繋がっている。わたしたちに血が流れているのと同じに、木々の中かには樹液が流れ、大地には河が流れる。わたしたちは大地の一部であり、大地はわたしたちの一部だ。香る花々はわたしたちの姉妹だ。熊、鹿、偉大な鷲はわたしたちの兄弟だ。山の頂、草原の露、小馬の温かさ、そして人間も、皆家族なのだ。せせらぐ水はただ水なのではない。我々の祖先の血だ。もしわたしたちが我らの地を売らねばならぬのなら、大統領よ、その事をよく覚えて…写真を良く見て御判断下さい。美品をお求めの方はご遠慮願います。
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